更新日:2024.10.01
公開日:2024.06.25
看護師
看護学校の学費は看護師を目指す上で避けては通れない費用ですが、進学する学校や地域によって大きく金額が異なります。本記事では、看護学校の学費の目安や学費を抑える方法について解説しますので、ぜひ学校選びの参考にしてください。
看護師になるためには、看護専門学校や大学の看護学科など、看護師を養成するための学校へ進学して3年以上の学習を行い、看護師の国家資格を取得する必要があります。言い換えると、3年制専門学校と4年制大学のどちらに進学しても取得する国家資格自体は変わりません。学費を抑えたい方や社会人の方は、比較的授業料が安く、1年早く資格を取得できる看護専門学校に進学するのが良いでしょう。(関連記事:社会人から看護師になるには?)
それでは、看護学校の学費の目安について確認していきましょう。看護専門学校の初年度学費は、「令和4年度 学生・生徒納付金調査(東京都専修学校各種学校業界)」によると、平均1,156,000円(入学金・授業料・実習費・設備費等含む)です。
一方で、文部科学省の発表によると令和5年度の私立大学の初年度学生納付金等平均額は1,460,502円(実習費等は含まない)です。年間での差額のほか、大学は1年分の学費等が追加でかかりますので、合計すると数百万円単位で費用負担が異なることが分かります。
ただし、こちらはあくまでも平均の金額です。同じ専門学校や大学のくくりであっても、学校によって授業料が年間数十万円から数百万円と幅広いため、個々の学校の学費について事前によく調べておくことが大切です。なお、入学金は初年度のみの負担ですので、2年目以降からは少しは学費負担が減ることがほとんどですが、教科書や実習服、聴診器代といった必需品購入や、実習や就職活動にかかる費用等がもあらかじめ想定しておくと良いでしょう。
実際に看護専門学校に入学した場合にかかる学費についてより詳しく解説します。進学を検討している方にとっては、ざっくりとした学費の情報だけでなく、どのタイミングで何にどれぐらいの費用がかかるのかを知っておくことも大切です。入学してから経済的な面で困ることのないよう、前もってよく確認しておきましょう。
学費のうち、大きな出費を占めるのが学納金と呼ばれる費用です。学納金には初年度に負担する「入学金」と年度ごとに負担する「授業料」「設備費」等があります。「入学金」は、その名のとおり、看護学校に入学する際に支払う費用です。一般的に、入学手続きを完了する際に支払うことが多いです。入学金は基本的に払い戻しされない場合がほとんどですので、併願受験する場合は、よく入金期日と金額を確認しておきましょう。「授業料」や「設備費」は年2回に分けて支払うパターンが多いです。こちらは在籍期間に応じて費用が発生しますので、留年等をしてしまうと余分に費用がかかってしまいます。
なお、学納金のいずれの費用についても学校によって金額は異なりますが、数十万円単位の負担となりますので、入学前からある程度計画的に用意しておく必要があります。学校によっては、入学金減免制度や授業料減免制度、延納・分納制度などを設けているところもありますので、うまく利用することで、学費負担を軽減させることができるでしょう。
看護学校に進学する際には、授業料以外にもさまざまな費用がかかります。例えば、教科書・参考書代や実習用白衣、シューズ、聴診器や血圧計といった必要物品購入費、検診費などがあります。いずれも学校や地域によって異なりますが、合算すると数十万円程度かかることもあります。さらに、看護学校ならではの実習費用も考慮する必要があります。実習先によっては遠方のため、交通費や実習期間中の宿泊費がかかる場合もあります。特に最終学年では実習期間が長期に及ぶため、仮に入学前に住んでいる場所からは遠方であっても、あらかじめ寮のある学校等に入学した方が結果的に安く済む場合もあるかもしれません。
また、就職活動にかかる費用や、国家試験・模擬試験の受験料等も考慮しておきましょう。こういった費用は、忘れがちですが授業料とは別に予算を立てておく必要があります。進学を考える際には、ホームページや学校資料で情報を得るだけでなく、オープンキャンパスや個別見学に参加し、職員や先輩の実際の話を参考にすることで、より具体的なイメージを持つことができます。
次に、学費を抑える方法についてです。看護学校への進学を考えている方にとって、学費の負担は大きな問題です。しかし、しっかりと情報を得て、自分に適した選択をすれば、同じ看護師資格の取得であっても、数十万円から数百万円以上学費を抑えることができます。
例えば、条件に当てはまり審査に通れば、公共の奨学金や支援制度を利用できる場合があります。また、学校ごとに返済免除規定のある奨学金制度や授業料減免制度などが設定されている場合もあるため、学校ごとの制度を確認することも大切です。
奨学金制度は、看護学校の学費を抑える上で有効な手段の一つです。奨学金は、返済の必要がないものから返済が必要なものまで幅広い選択肢があります。まずは、日本学生支援機構をはじめ、国や自治体が用意している奨学金制度を調査してみましょう。また、学校や法人ごとに独自の奨学金制度を用意している場合もありますので、具体的に進学先や就職先がある程度固まっている方は、独自の奨学金を確認しておくことをおすすめします。奨学金は、貸与額や貸与条件もさまざまですので、あらかじめ最新の規程をよく確認し、最悪の場合も想定して計画的に利用しましょう。
奨学金以外にも、支援制度を活用して学費を抑える方法があります。例えば、文部科学省の制度である「高等教育の修学支援新制度」では、対象者は授業料等減免と給付型奨学金を申請することができます。また、ひとり親の方を対象に「高等職業訓練促進給付金」という生活費を毎月受給できる制度や「専門実践教育訓練給付金制度」等もあります。申請し忘れることのないよう、余裕を持って調べておきましょう。なお、こういった制度の対象に当てはまらない方であっても、食事付きの学生寮に入寮して生活費や通学時間等を抑え、浮いた時間でアルバイトを行う等、工夫次第で学費を抑えることは可能です。
平成淡路看護専門学校では、学校独自の返済免除規定のある奨学金制度や無償貸付をはじめ、数々の手厚い支援策を用意しています。無料託児所や徳島方面からの無料スクールバス、学生寮など学生一人一人の状況に応じたサポートを実施可能ですので、どんなことでもお気軽にお問い合わせください。オープンキャンパスや個別見学へのご参加もお待ちしております。